ストレスのたまりやすい職場環境だと、朝起きた時に「会社に行きたくない」と思ったり、なかなか布団から出られなかったりする事もありますよね。最近、何だかナーバスになっている、疲れがたまってとにかくだるい、という人は、ひょっとしたら仕事が原因の「仕事うつ」かもしれません。
仕事や職場環境によるストレスのうつ症状とは?
さぁこれから会社へ行くぞ!という時、以下のような症状が出たりしませんか?もしもあてはまるものが半数以上あれば、職場環境が原因のうつ症状かもしれません。
- 通勤途中にどうしても行きたくなくなって欠勤した。
- 最近首や肩が異常に痛い。
- 日中は頭がぼーっとする。
- 熟睡できない。
- シャキっと起きれない。
- 仕事場で相手の話しを聞いていない事があった。
- 身だしなみがどうでもよくなってきた。
- 何を食べても味が薄い。
- 食欲が出ない。
- 最近趣味が楽しくなくなった。
仕事によるうつ病は普通のうつ症状とよく似たところもあり、仕事によるものなのかそうではないのかの判別がしにくいのですが、職場に行く前に体調や気分が悪くなる事が多い場合は、仕事うつの可能性が高いです。できる限り早めに対処しておかないと、今は大丈夫でも将来的に重度の仕事うつになってしまう危険性があります。
仕事うつになってしまう原因は?
職場環境は人それぞれ異なっているので、仕事うつになる原因も様々です。仕事量が多い過酷な職場、自分のキャパオーバーの仕事を押し付けられる環境、嫌がらせしてくる上司や同僚がいる職場など、色々なケースが考えられますが、大きく分けると膨大な仕事量・人間関係といった、二つのことが主に原因になっていることが多いようです。
まずは原因を特定すること
うつ病になってしまったようだからといって、すぐに病院に駆け込むことはありません。まずは何が原因でそうなってしまったのかを考えましょう。その原因を取り除けば、うつ症状が軽減し、病院に行く必要がなくなるかもしれません。仕事うつになってしまった場合、その職場に身を置いている以上はなかなかうつ症状が回復することはないでしょう。
たとえ病院にずっと頑張って通っていても、回復が難しい上に、医療費がかさんでしまうこともあります。
まずあなたが病院へ行くべきなのは、自分がうつ病なのかそうでないのかをはっきりと診断してもらいたい時や、診断書を書いてほしい時などです。うつ病は一度なってしまうと一年病院に通えば治るような短期での回復が望めるものではなく、程度の差こそあれ再発しやすい複雑な疾患です。それだけうつ病というのは厄介で治りにくい病気という事です。
といっても、うつ病と診断されて、絶望することはありません。程度が軽くて支障もそれ程なければ、まずは症状を軽くする事を目指すくらいの気持ちで少しハードルを下げて治療していくといいでしょう。最初から「完治させよう!」と意気込まないよう、うつ病とうまく付き合っていくことが大切です。
複数のストレスが重なる時に注意!
うつ病が発症しやすいのは、いくつかのストレス要因が重なった時です。ささいなことでであっても、いくつものストレス要因が運悪く重なったことで、心は何倍ものダメージを受けてしまうのです。
早期対策が大事!
たとえうつ病が発症していなくても、現在忙しすぎてイライラしていたり、胃腸が不調だったり、身体に何らかの危険信号が出ている場合には、早めに対策していく事をおすすめします。
精神科や心療内科にかかる方法もありますが、期待しているほどの診療がなされず、薬の説明がほとんどで、たった5分で終わってしまったというケースもあります。また、同じ薬を大量に処方するお医者さんには要注意です。薬物療法は、確かにその時は精神が安定してうつ症状が和らいだかのように感じますが、これでは根本的なうつ病治療にはならないので、症状を緩和する効果はあっても、うつ病自体を治す方法ではありません。
自分を理解することで仕事のストレスやうつ症状とおさらば!
仕事うつを抱えている人のために、重いストレスとさよならできるアイディアをご紹介致します。ぜひ明日から実践してみてくださいね。
楽しみや目標を持って働く
面白くもない仕事を、嫌々お金のためだけにやっていたらストレスはたまる一方です。何か一つでも楽しい事や目標があるだけでも、やりがいを持って働く事ができます。仕事をやらされている、疲れる、などのマイナス思考に陥る事も防げるでしょう。楽しんで働いている方がそれだけ仕事の能率も上がりますし成果にもつながっていきます。
どうしても仕事にやりがいを見いだせない人は、ほんの小さな事でもいいので目標を探してみるといいですよ。目標があるとモチベーションアップにもつながります。
忙しい時はあえて休養をとるようにする
仕事が忙しい場合は、短時間でもいいのでこまめに休憩を入れながらやりましょう。そうする事で気分転換でき、能率アップします。意識しないとなかなか休憩をとらないという人が多いですが、忙しい時こそストレスを抱えこみやすいので、意識的なお休みをはさむことが大切です。
仕事を抱え込まない
頑張り屋さんであればあるほど、他の人に迷惑かけず自分一人でどうにか仕事をこなそうとするものです。確かに、周りの手を借りずに自分一人で仕事ができるのは素晴らしいことですが、無理をしている、頑張りすぎている場合には、仕事量を見直すべきです。
仕事うつの人は、何でも自分一人でやろうとしたり、解決しようとしたりするタイプの人が多いようです。仕事は適量であれば良い刺激で楽しいものですが、限界スレスレの膨大な量を、自分を犠牲にしてまでもこなそうとすることはさすがに過酷です。
「自分さえ頑張れば解決する」というような考えを持っている人は、そうやって頑張るのが習慣になってしまっているのかもしれませんが、自分のキャパを理解し、もっと自分と向き合い、無理のない範囲で仕事をしているかどうか、冷静に振り返ってみてください。
明らかに負担になっている場合は、やはり他の人に協力を求める方が賢明です。限界に近い、自分を犠牲にしている、無理している、という自覚があるのならば、躊躇せずに応援を頼むのも選択肢の一つです。仕事量が多すぎることで会社に行くのが嫌になったり、疲れがたまり過ぎたりすることがうつ病につながってしまいます。
効率重視で仕事を進めてみる
たくさん仕事がたまっていると、考えただけでも圧倒され、やる気を喪失してしまうものです。仕事がどっさりあると感じるのは、効率の悪さからくるものではありませんか?ものすごい量の仕事でも、優先順位を決め、分割して一つ一つこなしていく事で効率良く仕事を進める事ができるでしょう。
優先順を決める(To Doリストにして書き出す)
↓
時間配分を決める
↓
終わったら消していく
このように、まずは紙に書き出すだけで、やる事のイメージが湧きやすくなり、頭の中もスッキリ整理できます。やり終わった仕事を線で消していく際には、達成感も味わえますよね。
あなたがストレスを感じやすいポイントを知っておこう
職場で感じやすいストレス要因
人によってストレスを感じやすいポイントは違います。ストレスを感じやすい相手、事象、物事など、ストレス要因は多岐にわたります。ここでは、職場で感じやすいストレスの要因について触れていきます。以下がよくある例です。
- ミスをした
- 叱られた
- 苦手な事を頼まれた
- 思い通りにいかない
あなたがもし今、何となく気分が優れない、体調が良くないと感じているなら、それはちょうど心が疲れているからかもしれません。
職場以外で感じるストレス
職場環境に限らず、私たちが日頃ストレスを感じやすいシーンとして、例を挙げてみます。
- 親の離婚で環境が変わった
- 人前で発表する予定がある
- 友達や家族とけんか中
- 引っ越し
- 親しい人や家族が亡くなった
- 試験に落ちた
勿論、これらの状況になったからといって、必ずしもみんなが同じストレスを受けるわけではなく、人によって状況の受け取り方は違います。考え方や性格によってストレスの受け方も変わってくるのです。
ストレス解消ルーティンを作ろう
あなたは日頃どのようにストレス解消していますか?ここでは、ストレス解消方法として多く用いられるものを紹介します。
- 運動する
- 寝る
- ゲームする
- 飲みに行く
- 食べる
- 買い物する
- 旅行する
- 友達とおしゃべりする
男女共に寝る事でストレス解消している人が多いようです。確かに、嫌な事があった日でも夜ぐっすり熟睡すれば、翌朝はケロっとしている事もよくありますね。単に眠るだけでも、癒し効果は高いようです。
仕事うつにならないような対策
一日のほとんどを過ごす会社。その職場環境が自分に合っていればストレスは少ないはずですが、もしも合わない環境だったら、一日の大半をそこで我慢しながら過ごすのもつらいですよね。お金のためだと割り切って、嫌々同じ職場で働き続ける人もいますが、うつ病が深刻化してしまう前に、まだ気力のあるうちに行動を起こすのも賢い選択肢ですよ。
会社で異動希望が出せる機会があれば出してみたり、ブラック企業であれば証拠を集めて労働基準局に申告してみたりするのもいいでしょう。人間関係でトラブルがあり、現在何かひどい嫌がらせを受けているなら、暴言などを録音しておき、いつ・どこで・どんな暴言を言われたかを振り返られるようにしておくと有利です。
このような対策をしても改善されない場合には、ある程度資金を調達して、将来起業したり転職したりしてみるといいでしょう。
発想の転換
真面目な人ほど責任感が強く、会社のためにもみんなのためにも頑張らなきゃ!
と一人で重荷を背負ってしまいます。しかし常にそんな窮屈な考えをしていたら自分がかわいそうです。時には自分自身もいたわって優しくしてあげましょう。いつもの思考を少し変えてみるだけでも、ずいぶん気が楽になるものですよ。ひとりよがりの狭い視野にとらわれないよう「発想の転換」を心がけてみてください。
例えば以下のように考え方を転換していきましょう。
「自分がいないと迷惑がかかる・・・」
↓
「自分がいなくても会社は回る!」
たくさん仕事を受け持っている人ほど責任感やプレッシャーを感じてストレスをためこみやすくなりますが、あなたがたとえ一日休養をとったとしても会社は大丈夫です!経営がストップするわけでもありません。
自分が休んだら周りに迷惑がかかる、このタイミングで辞めたら他の人に負担になってしまう、など、周囲に気を遣い過ぎることもストレスになり得ます。
しかし会社はあなたがいなくても、あなたが思っているほど深刻な事態には陥りません。自分の人生を犠牲にしてまで職場環境の悪い会社でずっと耐え続けなければいけない状況も考えものです。自分をそこまで追い込む必要はありませんよ。
このように発想を変えていけば、自然と気持ちも和らぎ、早く次のステップがみつけられるのではないでしょうか。あなたの人生なので、あなたが毎日気持ちよく過ごせるように発想をシフトしていきましょうね。
まとめ
- 1項目で記載したチェックシートで自分が仕事でストレスを感じている可能性を探ってください。職場へ出社する際にマイナスな感情が芽生えている場合は「仕事うつ」であるかもしれません。
- 仕事うつで気をつけることは仕事を抱え込まないことです。その次に仕事の進め方や方法を見直してみて効率を改善してみましょう。うまく進めている同僚に聞いてみるのが一番です。
- ストレスをゼロにすることはできないので、ストレスを緩和する行動パターンを作ってみてはいかがでしょうか。