うつ
更新

うつになりやすい性格とその症状。従来型うつと非定型うつのちがいは。

うつ病に陥りやすい性格の特徴がいくつか存在します。責任感が強い、感情を表に出さないなど一見いい性格でもうつのリスクを秘めています。また従来型うつだけでなく、一見うつとは見えない非定型うつという症状もあるので、詳しく知っておきましょう。

性格によって、ストレスをためやすい性格の人、うつになりやすい性格の人がいます。いったいどんな性格の特徴があるのでしょうか。

ストレスでうつ病になりやすい性格とは?

ここでは、ストレスのせいでうつ病になりやすい人の性格の特徴を3つ挙げてみます。

あなたはあてはまりますか?

責任感が強すぎる

人のせいにする事ができず、何でも自分で背負ってしまうので、ストレスをためやすいです。人のせいにせず、自分の責任として捉えられるのは素晴らしいことですし、リーダーとしても優れていますが、原因があなたでない事に対しても、自分で何もかも負担を背負おうとしてしまう傾向もあるため、人よりストレスが大きくなりがちです。

責任感が強すぎると自分ばかり犠牲にして精神的負担がさらに重くなるので、損になってしまいます。時には自分に甘くしてあげる事も大切です。

感情を表に出せない

言いたい事があっても周囲にあまり言えず、周囲に「いい人」を装ってしまうタイプです。自分の正直な感情を打ち明ける事ができず、相手に同調する事ばかり優先させるので疲れやすくなります。

このタイプの人は、波風立てず周りに合わせてさえいれば「いい人」に思われる、物事もスムーズに運ぶという考えが根底にあり、その分ストレスがたまってしまいますし、相手によっては、「素直に感情表現をしない人」と嫌悪感を抱かれてしまう場合も有ります。

必ずしもいつも相手に合わせる人=いい人ではありません。ストレスをためないためにも、喜怒哀楽のメリハリはつけた方がよいでしょう。人との喧嘩や衝突を積極的にすすめるわけではありませんが、自分の感情を丸きりおさえてしまうのではなく、適度に表すことも時には大切です。

自意識過剰で被害妄想が強い

「いつも誰かに見られているような気がする…」こんなタイプの人は自意識過剰な傾向にあり、気にし過ぎる事から余計なストレスがたまってしまいます。勿論、自意識過剰である事にはメリットもあります。

例えば、女性であればメイクやファッションに一段と気を使う事になるので、美容促進につながります。ただし過剰に心配するようになると「いつも誰かに見られている」という意識で自分自身を疲れさせてしまい、誰かに悪口を言われているような被害妄想にまで発展する恐れがあります。

自分が気にしている事が事実である場合もありますが、全くの思い込みである場合も多いです。自意識過剰であるために、自分で自分を落ち込ませてしまう事は、本来なくてもよいストレスを溜めてしまうことになります。これが続くと心への負担も大きくなり、うつ症状が出てきます。自意識は過剰にではなく適度にもつようにしましょう。

うつ病の型2つ「従来型うつ病」「非定型うつ病」

厚生労働省の調査によると、日本でうつ病で苦しんでいる人は、なんと100万人にものぼるようです。そのうつ病の中には二つのタイプがあって、「従来型うつ病」「非定型うつ病」と大きく分けられます。

それぞれどのような特徴があり、どのような性格の人がなりやすいのでしょうか。

  • 従来型うつ病…典型的なうつ症状が現れる
  • 非定型うつ病…若年層に多い、型にはまらないうつ病タイプ

なりやすい性格「従来型うつ病」

従来型うつ病というのは、いわゆる典型的なうつ病です。

なりやすい性格の特徴としては

  • 気分が落ち込みやすい
  • 何事にも興味がわかない

などがあり、そんな自分を責めてさらに落ち込んで悪循環に陥ります。これには性格など、自分の内面にあるものが根本原因で発生すると考えられる「内因性」のものがあります。これを引き起こしやすい性格とは、以下の3つです。

1.生真面目で従順

仕事に対して実直で、決められた規則にきちんと従わなければ気が済まないタイプの人です。周りへの配慮も欠かさない常識的な感性の持ち主ですが、ルールにこだわるあまり柔軟性がなくてうまくいかないケースもあり、うつ病にかかりやすいです。

2.陽気と陰気を繰り返す

ある時は陽気でハイテンションになるのですが、ある時は気持ちが落ち込んで陰気な気分になり、この二つが循環して現れます。特に肥満傾向の人に多い性格のタイプです。

3.一つの事に熱中しやすい

几帳面で仕事熱心、責任感が強い性格です。凝り性で、一つの物事に執着する傾向があります。一度はまってしまうと、勉強でも仕事でも徹底的にやりこんでしまう程完璧主義です。何事も完璧に追求しようとするので、ストレス負担が大きく、疲労が過剰になってうつ病へと発展しやすいです。

なりやすい性格「非定型うつ病」

従来型の内因性うつに対して、最近若い人に多く見られるのが「非定型うつ病」です。

従来型とは発病条件や、治療に用いられる薬の効果が違うので「非定型」と呼ばれています。特徴としては、職場で些細な事を気にして気分が落ち込みやすく、怒りっぽい傾向にあります。休日には好きな事にとことん没頭し活発になるといったように、気分に激しいムラがあるのが特徴です。

非定型うつ病になりやすい性格は、小さい頃から世話がかからず、どちらかというと成績優秀なタイプの人たちが多いです。その他にも、以下のような特徴があります。

  • 周囲からの評価に敏感
  • 人から嫌われるのを過度に嫌がり自己主張をあまりしない
  • 職場でも評価は高いが、指摘されたり失敗したりすると精神的ダメージが大きい
  • 浮き沈みが激しい

人から嫌われる事が本当に恐れているので、自分の意見を隠し、人に合わせてしまいがちです。自分を抑えてしまうのでストレスをためこみやすく、うつ病になりやすいでしょう。

まとめ

  • うつになりやすい性格は「責任感が強い」「感情を出せない」「被害妄想が強い」などがあります。
  • うつ病の型には「従来型うつ病」と「非定型うつ病」の2つで、後者は若年層に多いタイプとなります。

記事をシェアする