こんにちは。ヨーロッパ在住のストレススキャンユーザ(女性)です。
ヨーロッパ人はアメリカ文化に結構複雑な心境を持っていることが多いので、日本であんなに「欧米では…」と十羽一絡げが多発されていると知ったらおかんむりだろうな、直訳英単語がない(あるわけない)のがせめてもの救いだわ、と密かに常々思ってます。
日本から外国文化と言えば、一番最初に触れることが多いのはやはりアメリカ。欧州にいる日本人もアメリカ経験を踏まえた方が少なからずいらっしゃいます。わたしみたいに、事情がらオランダに暮らさねばならなくなったような冷ややか姿勢ではないので、この方々の言動はハッピー、聞いているとしあわせになります。
アメリカ在住経験のある方はたいていアメリカにポジティブで、アメリカにいったことのない私は、アメリカってそんないいとこなんだな、うらやましいな、こんな寒いオランダとは大違い・・・と日本人としてはのんびり楽しく拝聴しています。ところが、興に乗ると、隣にいるヨーロッパ人にも「アメリカでは…」と同じ説明をし始めてしまう。ちょっと待った!
いままで聞いた数ある「アメリカでは~」の一例。(オランダ人が国民的スープと自負する豆スープ、エルテンスープを前にして)「ニューヨークも豆スープが有名でよくいただいたけど、このスープはニューヨークのにそっくり!」
このケースだと、その場にいるオランダ人のにやにやがスマイルに見えているはずだ。
アメリカ東海岸、特にニューヨーク3州地域はオランダの植民にその歴史の端を発する。
マンハッタンにはニューヨーク市の始まりと言われるアムステル砦があったし、その前には現在も続くオランダの王家の名前であるオラニエ=ナッサウ家の名前に因んだオラニエ砦、ナッサウ砦というのもあった。誰でも聞いたことのあるだろうニューヨークのハーレムはオランダのハーレムがその名前の由来だ。なんといってもオランダはイギリスとともに大航海時代を築いた二強のひとつ、東西インド会社の本拠地なのだ。そのあと、英蘭戦争によりニューヨーク州のあたりの領有権はイギリスに移るけれど、いまだに多くのニューヨークの不動産はオランダ人の資産でその税収がオランダの国庫を支えているという噂もある。
ニューヨーク北東部の人を現すヤンキースは、オランダ人の男性の名前として未だ代表格のJan(ヤン)とCees(ケース)が由来。Ceesが英語的にKeesとつづられ、英語的にキースと発音されるようになっているものの、つまりは日本語で言う太郎と次郎みたいなもの。日本ではもはや太郎も次郎も今ではレアな名前になったけど、オランダではなぜだかいまでも大量にいる。父ちゃんも息子もJanのことだって少なくない、ややこしいのだ。なんでそんなややこしい名前を付け続けているのかわからないが、100人ぐらいのオランダ人の職場なら、3~4人のJanと1~2人のCeesは堅い。Jan-ナントカという組み合わせ名前を加えたらもっといるはずだ。
それが数百年前なら、もっと考えられないぐらい多いはずだ。これにHans(ハンス)とWillem(ウィレム)を入れればきっと男性の数10%を占めるに違いないと思わせる圧倒的普及率なのだ。そういうわけで、ニューヨーク入植者を愛着をもって?コケにして呼ぶのに、どいつもこいつもヤンとキースばっか、からヤンキースとなったと言われる。
真実は闇の向こうとしても、とにかくアメリカ東海岸、特にニューヨークは歴史的にオランダとはとても強くて濃い関係にある。当然豆スープに至ってもこのエルテンスープが起源と考えるほうが素直。それをオランダ人に、それも外野の日本人がニューヨークの豆スープを語ってしまうと・・・・・・大変困った事態に発展するのだ。
ちなみに、ヨーロッパ人は、つとに有名な“(京)都人”のごとく、建前と本音がばっちり・がっちりある人が多いので、そういう場面に出会っても決して本人には何も言いません。にこやかな大人の対応を貫きます。オランダ人の自己紹介の鉄板、「自分たちはストレート」など間に受けてはいけません、というお話はまた。
話をもとに戻すと、そんな日本人の蘊蓄にも、建前でにこやかな対応をしているオランダ人を横目で見ながら、私は心の中で戦々恐々。当のご本人がその場から意気揚々と去った後、同胞とわかっている私へ振り返った彼らの顔といったら!めっちゃおいしいネタ仕入れた大満足顔。
「おまえ、さっきの方を同胞としてどう思う。」
きたきた!日本はオランダの物事を知らなすぎるのよ、なんていうのも同胞売ったようで嫌だし、だからといって庇い立てしづらい。庇い立てしづらい私の状況を察しているからこそ、その話題を振ってきてるのもわかってる。
仕方なく、しぶしぶ諦めて困った顔をしてあげると、にやにや満足げ。
底意地悪いのは昔の(京)都人だけじゃない。]ここヨーロッパにはいまも脈々と生きているのだ。ここはエゴイストが多いのだ。お願い、同胞を窮地に追い込むのはやめて!といった影や日向のストレスを乗り切るための方法をこまめに見つけなくては生きていけないここ。
ストレス解消方法は後編で…
オランダで最近はやり始めているジンジャーティーについての紹介です。オランダでは健康ブームの一環としてジンジャーティーが飲まれていますが、その健康情報は日本由来のものも多いようです。
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