健康法・ストレス対策
更新

オランダの生姜文化は日本から?ジンジャーティーでストレス解消!(後編)

前記事ではオランダでの人間関係の機微についてご紹介しましたが、今回はオランダで最近流行し始めているジンジャーティーについてご紹介します。日本でもよく飲まれているジンジャーティーですが、日本由来のものでもオランダでは少し異なる健康文化が形成されいてます。

こんにちは。ヨーロッパ在住のストレススキャンユーザ(女性)です。

さて前編はオランダで直接、間接に受けるストレスをこまめに解消しながら、生き抜く・・という話題でしたが、ストレス解消方法のひとつとしてフレッシュジンジャーティをご紹介します。オランダのカフェで最近頻繁にラインナップされるようになり、結構気に入っているジンジャーティ。ようやくここオランダでも、ティーバック以外のお茶が出るようになるのかと期待したいけれど、そこに至るまでにはまだまだ。(コーヒーも好きだけど)お茶好きの私としては、半歩でも前進したらよしとするポジティブシンキングで頑張っています。見かけるとたいていチョイスしています。なくなりませんように!

ところが、このジンジャーティ、5ミリぐらいに厚切りした生姜にお湯を入れただけのもの。それでたいていコーヒーの1.5倍ぐらいの価格。なんだかな。甘味にははちみつが添えられてきます。流行り始めははちみつサーバがテーブルにあったのですが、最近ははちみつの個装品がサーブされることが多くなってきて便利です。お味はイマイチだけど目をつぶる。

こうしてみるとストレス解消法といってもいろいろ目をつぶっていることがありますね。気が大きくなるはずです。

もともとヨーロッパにジンジャーはありますがお菓子の香りづけが基本。「しょうがパンぼうや」なんて絵本を読んだことがあるかたもいらっしゃるかもしれません。このお話にもあるように、ヨーロッパでのジンジャーはあくまで香りがメイン。日本人のように香りも味も、さらには薬効も求めてという多様な使い方はされません。実際、スーパーにいけば、フレッシュな生姜がない店舗でも、砂糖シロップ漬けの生姜、生姜シロップなどはお菓子作りコーナーに並んでいます。お菓子以外の料理に使われることはアジア系の料理以外ではまずみかけません。

そんな中でのフレッシュジンジャー(生の生姜)をお茶に使うというのは、この何事においても保守的オランダ(ヨーロッパ)においてかなりの頑張りだということは認めてあげなくては。正直に言えば、生姜湯を想像しているわたしにはまったく頼りないジンジャーティなんですが、我慢。ああ、すりおろしてほしい~と思いながら、お湯に使った生姜をすくいあげてかじってちゅーちゅーしています。

このカフェでのジンジャーティの頻出は、実は、アジアでは一般的な“薬効”に注目されてのブーム再?来なのです。昔ながらの地味めなアイテムに別の光をあてて見なおす、というのは日本の健康ブームのパターンでもありますが、まさにそれ。現在、汎ヨーロッパ的に広がる健康ブームの一端です。オランダ語のGember Gezond (生姜・健康)でGoogle検索すると63万件の検索結果。日本語の「生姜・健康」の検索結果315万件(すごい!)から比べると少ないですが、なかなか頑張ってます。

しかし、その“薬効”は、さすが遠く極東アジア(日本)からの受け売りがベースになっているからか、かなりな眉唾もあって、オランダ語の記事にはとても翻訳する気にはなれないもの、翻訳すれば日本の情報環境では必ず何かの法律に引っ掛かりそうなネタも平然とトップに並んでいます。日本の誰がそんなこと言ったんだ、ソースを出せ、と突っ込みながらオモシロジャパンに触れて遊ぶことができます。

そして、いくら薬効があるといってもオランダ人には生姜の味は強すぎるようで、日本のようにすり下ろしたり、刻んだりして口にすることはかなりハードルが高い。そもそも、すりおろすという調理法は頭にないはずです。チーズ用以外のすりおろし器は調理器具の中で最も見つけにくいものの一つで、彼らがすりおろすアイテムは基本チーズ。日本のように野菜をすりおろして料理に使うという用法はほぼされていません。

そういうわけで、接種方法にはなんと「カプセルのように飲む」という案内まであります。むしろそれのほうが心配になるんだけど。個人情報についてはようやく欧州個人情報保護法(GDPR)が動きだし、日本経済界も対応にあわただしいようですが、一般にはヨーロッパの情報環境は読み手主導(読み手の個人責任)が原則。もしどこかでへんてこな情報を見つけてもそこは大人の対応で許してやってください。

さてそんな中、胃腸の安定や免疫力といった日本でもよく知られる健康効果に、オランダ語のコメントが多く集まり、共通の興味を感じられることは、異邦人として暮らしている中で日々たまっていく私の孤独感やストレスの解消につながっています。そういうわけで、カフェでジンジャーティに出会うたび、ひそかな援軍から勇気をもらっています。

ちなみに、どういうわけかチェコやポーランドに行くと立派な生の生姜がふんだんにスーパーに並んでいます。他の野菜はおもいっきりしなしななのになぜ生姜はこんなに立派なのか?解明できたら、またどこかでご紹介しましょう。

(記事はあくまで個人の感想や経験に基づくものです)

次の記事はこちら
ストレス解消は脳内から!生活に根付く楽しい文化

冬の間夜が長いオランダでは冬季うつなど気分が落ち込む症状が出ることも多いようです。オランダ人はこのような冬に気分を和らげる方法を受け継いできたようです。


記事をシェアする