タイトル | NHKスペシャル ここまで来た!うつ病治療 |
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著者 | NHK取材班 |
出版社 | 宝島社 |
発売日 | 2012年8月 |
価格 | ¥1,440 |
現在の「うつ治療」を確認するのに最適な一冊
NHKではながらく「うつ病治療」に焦点を当てており、「NHKスペシャル うつ病治療 常識が変わる」に続く企画第2弾。
本書では、うつ病のメカニズムを「心の病気」ではなく「脳の機能不全」として、わかりやすく解説し、抗うつ薬の投薬に頼らない新しい治療法について説明しています。
ストレスが蔓延する現在の日本社会においては、症状の切り分けも難しいこの厄介な病に誰がいつ、囚われてしまうか分かりません。
また、厚生労働省が主導しているストレスチェック制度により、今までは表面化しなかった方々、特にご家族が、高ストレス下にある、あるいは、うつ病である、との診断がくだされないとも限りません。
「うつ病」治療の現在を知っておくことは、現代の日本人取って最低限の心得なのかもしれません。
本書の内容について
目次
本書は5章(と補足の)構成になっています。
第1時限目 | アメリカ発 薬に頼らない最新治療 |
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第2時限目 | 脳科学が解明する「うつ病のメカニズム」 |
第3時限目 | 最新の検査で誤診を防ぐ |
第3時限目 | 最新の検査で誤診を防ぐ |
第4時限目 | 言葉の力でうつを治す、予防する |
第5時限目 | 変わるか?日本のうつ病治療 |
補講 | なぜ日本で「磁気刺激」は受けられないのか? 夢物語だったハッピードラッグ 抗うつ薬をめぐる議論の今 “新型うつ”の出現 |
本書で紹介されている治療法をご紹介
本書で紹介されている治療法の一部をご紹介します。
- NIRS(光トポグラフィー)と呼ばれている脳血流の画像診断装置を使った診断
- TMS(磁気刺激治療)といわれる脳に磁気刺激を与える最先端の治療法
TMS治療とは
例えば、本書の中にある説明を噛み砕いて、記載してみましょう。
「TMSは頭にあてる装置の中に高電流が流れるコイルが入っていて、スイッチをいれるとコイルが光電流により、磁場を作り出します。磁場は、頭蓋骨をすり抜け、患者の脳の中を電気的に刺激していく仕組みです。」
医学的、専門的な知識がなくとも、かなりわかりやすい一冊となっています。
いつ「うつ病」に襲われてしまうかもしれない皆様に、投薬によらない、治療が短期間で終了できるかもしれない可能性があることを知って頂きたく、本書を紹介させて頂きました。
まとめ
- うつ病治療には、医師の診断と投薬だけでなく、科学的な機器による検査や電気的な刺激を加える治療法がある
- 日本では新しい治療法の浸透に時間がかかる
- “新型うつ” をはじめとした、不測の事態に備えていくことが必要になっている
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