健康法・ストレス対策
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もっと強いココロを!ストレス耐性を身につける方法について

職場で軽く注意されたり、恋人と意見が合わなかったり、ちょっとしたことでクヨクヨしてストレスを感じてなかなか立ち直れない、そんなことってありますよね?ストレスに強くなりたい、そんな気持ちに応えるため、ストレス耐性を身につける方法について紹介します。

実は子どものときの環境も!?個人差があるストレス耐性

ストレスに耐える力、すなわちストレス耐性には個人差があると言われています。

ストレス耐性が高ければ、職場や日常生活においてストレスを感じても、目の前の問題に的確に対処できますが、それが低ければ、ストレスで悩んでしまい、対処がうまくいかないことになります。

このようなストレス耐性。全く同じ環境に置かれても、ストレスを感じない人もいれば、ストレスで思い悩んでしまう人もいるように、個人差があります。

個人差が出る大きな理由、それは、脳の偏桃体という領域の感受性の強弱と言われています。

もっとも、扁桃体の機能は、遺伝や子どものころの経験で、ある程度は決まると考えられています。

例えば、アメリカの大学での研究結果によれば、乳児期に、スキンシップや声掛けなど、母親から受けた愛情が多ければ多いほど、成人後、ストレス耐性がより強いことが分かったとされています。

遺伝や環境に加え、生活環境もストレス耐性に影響を与えます。

睡眠不足やカフェイン、アルコールの摂り過ぎは、扁桃体を刺激し、セロトニンの分泌を促し、ストレス耐性を弱める傾向があるので、注意が必要です。

ただ、ストレス耐性の強弱には個人差があるとしても、多くの場合、感覚的なものにすぎません。

定期的なストレスチェックなどを通じて、自分のストレス耐性を診断しておくとよいでしょう。

今日からできる!ストレス耐性を高める方法

ストレス耐性に個人差があり、そして自分がストレスに弱いことが分かったとしても、悲観することはありません!

ストレス耐性は、自分の努力で高めることができるのです。

そこで、ストレス耐性をつける方法について紹介します。

 

コーピング:ストレスとその対処法を認識しよう

コーピングとは、簡単に言うと、自分にとってのストレス解消方法をできるだけ多くピックアップしておき、ストレスを感じたときにそれらの方法を試して、その効果を認識しておくこと。

どのようなストレスを受けたときに、どんなストレス解消方法が効果的だったかを、自分自身で理解しておくことで、よりスムーズにストレス解消ができます。それにより、ストレス耐性を高めることにもつながります。

マインドフルネス:瞑想によって癒されよう

現在、マインドフルネスについては様々な指摘がされていますが、現代精神医学事典によれば、元々は、瞑想やヨガを用いたストレス軽減プログラムとされています。

瞑想等を通じ、いろんな考えが渦巻く頭と心の中を鎮静化させることで、落ち着いて判断ができるようになります。

そのような冷静な判断を繰り返すことを通じて、自分への自信を深め、ストレス耐性を高めることができます。

食事:「いわし」を意識して摂ろう!

栄養バランスのとれた規則正しい食事は、ストレス対策として重要です。

中でも、精神を安定させる効果のあるカルシウムや、体内の神経伝達物質の生成に大きな役割を果たすビタミンB6、神経細胞を強くするビタミンB12などが、ストレス耐性をつけるのに役立ちます。

これらの栄養素は様々な食品に含まれていますが、バランスよく含まれるのがいわしです。

日常のおかずの一品に、いわしを加えるとよいかもしれません。

適度な運動:運動は脳のストレス耐性を高める

適度な運動がストレスに効果的であることは、様々な研究結果が示しています。

例えば、アメリカのプリンストン大学がマウスで行った実験によれば、じっと動かないマウスと走り回っていたマウスを比較して、走り回っていたマウスにはストレスを抑える神経細胞が形成されていたことがわかりました。

軽めのジョギングやウォーキングなど、少しずつでも運動を習慣化したいものです。

睡眠:セロトニンの分泌を促そう

ストレス耐性を高めるために、安定した睡眠は欠かせません。

その原因は、脳の血流と、セロトニンです。実は、起きている間より眠っている間の方が、脳の血流が多いと言われており、寝る時間が少なければ、それだけ脳に老廃物が溜まりやすくなります。

また、夜にきちんと睡眠をとることで、ストレス耐性を高めるセロトニンの分泌を促します。

呼吸法を変える:腹式呼吸を心がける

体内に酸素をいきわたらせ、新陳代謝を促す呼吸は生き物にとって不可欠。

緊張したときに深呼吸をするように、ストレスには深い呼吸が効果的。

ストレス耐性が低い人の多くは、浅めの胸式呼吸が習慣づいていることが少なくありません。

横隔膜を動かす腹式呼吸で深く息をすることで、酸素をいきわたらせるとともに、内臓の血液循環も活発化し、ストレスに強い身体を作ることができます。

姿勢を変える:胸を張って背筋を伸ばす習慣をつける

アメリカ・南カリフォルニア大学の研究によれば、人は胸を張って背筋を伸ばした、いわゆる良い姿勢でいる方が、悪い姿勢をとっているよりも、よりストレスに耐える力が強いことがわかったそうです。

また、そのような姿勢は本人だけでなく周囲の仲間にもストレスに耐える力を与えるとのこと、苦しいときこそ、縮こまらずに胸を張りたいものです。

サプリメントを取る:βエンドルフィンが効果的

例えば、ストレスを感じたときに甘いものを食べると気持ちが楽になります。

これは、脳内にβエンドルフィンという物質が分泌されるためと言われています。

βエンドルフィンは、ストレスを和らげ、多幸感をもたらします。

βエンドルフィンの分泌には、良質なたんぱく質ビタミンが効果的ですが、一部サプリメントが効果的な場合もあるので、即効性がある対策としてサプリメントを活用するのもよいでしょう。

入浴する:シャワーだけではダメ!

辛いことがあっても、お風呂につかるとすっきりしますよね。

これは、温かいお湯の温熱効果やお湯の水圧で、血管が刺激されて体内の血行がよくなり、新陳代謝が良くなるためです。

また、お湯の浮力で身体への負担が軽くなり、副交感神経が活性化されることによって生じます。

毎日お風呂でこまめにストレスを解消することで、ストレスに耐えることができるでしょう。

シャワーでもすっきりしますが、水圧や浮力の効果は見込めません。

やはりお風呂につかりましょう。

感情を発散する:泣いて笑ってストレス対策

泣いたり笑ったり、感情を表現して定期的に発散することも、ストレス耐性のためには重要です。

泣くことによって、セロトニンの分泌が促され、副交感神経がより働くようになるため、リラックスできるようになります。

また、笑うことによって、自然と呼吸が深くなり、体内の新陳代謝が高まるとともに、免疫力アップにもつながります。

悲しい映画を見に行ったり、面白いマンガを読んだりなど、感情を発散させるスイッチを見つけましょう。

ストレス耐性が無いかも・・・そんな人はこんなところに気を付けよう!】

ストレス耐性には個人差が大きく、努力をしてもすぐに高まるわけではありません。[/text]

なかなかストレス耐性が高まらず、自己嫌悪に陥ってしまう人もいるでしょう。

だからと言って、ストレスに負けて病気になってしまったり、キラーストレスに発展してしまったりしては、自分はもちろん、家族など、多くの人を不幸にしてしまいます。

ストレス耐性が低い人も、あきらめず、以下のようなことに気を付けるとよいでしょう。

 

ストレス耐性の無さは、感受性の証拠

周りの刺激に流され、ストレスを感じやすいということは、弱いというより、高い感受性をもっている証拠です。

その分、他人の心の痛みが分かる、優しい振る舞いができる人だと言えます。

ストレス耐性の弱さで引け目を感じるのではなく、周りの人がストレスを感じそうなとき、話を聞いてあげたり、そっと助け舟を出してあげたりするなど、自分の弱さを通じて人を助けてあげることを心がけましょう。

他人と比べず、我慢しないで、休むこと

ストレス耐性の低い人は、他人と比べて自己嫌悪に陥りがちだと思います。

その自己嫌悪から逃れるために、無理して頑張って身体や心を壊してしまっては、誰もが不幸になってしまいます。

でも、足が速かったり遅かったりするように、ストレス耐性も、ある意味、一人一人の個性です。

人と比べず、自分のペースで、我慢せず、ときおり休むことが大切です。

頑張るのは、ストレス耐性が強くなってからでも遅くはありません。

早め早めのストレス解消を心がける

ストレスに弱い人の多くは、ストレス耐性が低いことに加え、ストレス解消を怠って、ためこんでしまいがちです。

適度な運動や睡眠を心がけると同時に、自分に合ったストレス解消方法を用意し、少しでも辛くなったら、その方法を試せるようにしておきましょう。

耐えるだけでは限界も!ストレスと上手に付き合うこと

自分のストレス耐性を知り、それを高めていくことは、ストレスが多い世の中で生きていくために大切なことです。

でも、いくらストレス耐性がついたからといって、ストレスを放置してしまうと、自覚症状のないまま、知らず知らずのうちにストレスが溜まってしまうこともあります。

その結果、体調を崩したり、ストレスがキラーストレスに発展して、深刻な病気になったりします。

ストレス耐性がある人は、ストレスを耐えるだけでなく、上手に解消ができる人とも言えるでしょう。

気分転換を図ったり、症状が重くなる前に専門医に相談したりなど、ストレスを感じそうになったときに早め早めに手を打つことが、ストレスに悩まされず、ストレスと上手に付き合う方法なのかもしれませんね!

まとめ

  • ストレス耐性には個人差があります。その原因は、遺伝や、子どものころの環境など様々ですが、まずは自分のストレス耐性を知ることが大切です。
  • コーピングやマインドフルネス、食生活など、生活習慣でストレス耐性を高めることができます。
  • ストレス耐性が強くなっても、人はストレスを受ける環境で暮らしており、知らず知らずにストレスを溜めがち。こまめなストレス対策が必要です。

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