楽しいはずのこともストレスに!夏のストレス要因の傾向
照りつけるような暑さやじめじめとした湿気で不快になるように、夏の高い気温と湿度は、まずそれ自体がストレス要因になります。
というのも、人間の身体は、外部の環境が変わっても、体温などの体内の環境を一定に保とうとする働きがあります(この働きを、「恒常性(ホメオスタシス)」といいます)が、外の環境が過酷であればあるほど、自律神経系は、体内の環境を保とうと、多くのエネルギーを使ってしまうことになります。
つまり自律神経系に対し、夏の過酷な環境はダメージを与えてしまうのです。
加えて、夏は心が開放的になり、遊びなどの活動が活発になります。日が長く、夜も寒くならないので、夜遅くまで、あるいはオールナイトで活動することも増えてくるでしょう。
ついつい一日の予定を詰め込んでしまいます。
しかし、いくら楽しいことであっても、身体にとっては刺激であることに違いはありません。
激しく遊べば遊ぶほど、心と身体にはストレスが溜まってきます。
また、夏は多くの人と会う時期です。
お盆などで帰省すれば、実家の家族に会ったり親せきづきあいもあったりするでしょうし、レジャー先でも新しい友人知人ができることもあるでしょう。
このような、日頃より濃厚な人間関係も、ストレス要因になりがちです。
さらに、暑さや湿気による夏の夜の寝苦しさによる睡眠不足、強めの冷房による建物の中と外との気温差、夏バテによる食欲不振からくる栄養のバランスの崩れなど、夏には夏のストレス要因には事欠かないのです。
休みの後も引きずるかも・・・放置すると怖い、夏ストレス
他の季節のストレスと異なり、夏のストレスは、どちらかというと楽しいことや活発なことが要因となりやすいことから、自覚症状が無いままに溜まってしまうことが少なくありません。
しかし、ストレスが溜まることによる悪影響は、夏だからといって容赦してはくれません。
ストレスによって自律神経のバランスが崩れ、特に交感神経の働きが強まると、胃腸が荒れたり、頭痛の原因になったりします。
また、ストレスの自覚が無いまま放置してしまうと、知らない間にキラーストレスに発展し、血管や心臓などの循環器系に悪影響を与え、高血圧、心筋梗塞など、死に至る病に陥るリスクが高まってしまうこともあるのです!
そこまでいかなくても、夏の間に適切なストレスコントロールを怠ってしまうと、例えば休み明けにうまく適応できなかったり、体調を崩しがちになったりします。楽しい夏だからこそ、ストレスを自覚してコントロールする必要があるのです。
これだけ押さえておこう!簡単にできる夏ストレス対策
まず、夏は自覚症状が無いままにストレスを感じやすい季節であるという自覚を持つことが大切です。
その上で、ストレスをコントロールする手軽な方法を、意識して実践することで、夏のストレスに対処していきたいものです。
対策1:きちんと冷房をかけ、質の良い睡眠を心がける
夏の暑さと湿度は快適な睡眠にとって大敵です。
熱中症対策からも、きちんと冷房をかけるようにしましょう冷房をかけるコツは、寝る間際になってかけるのではなく、就寝一時間くらい前からやや強めに冷房をかけ、室内を冷やすこと。
気温そのものだけではなく、壁や天井の輻射熱も暑さの原因です。
そのため時間をかけて室内を冷やすことが大切になります。
上手な冷房の活用で、寝苦しさを防ぎましょう。
対策2:豚肉、ウナギ、ゴーヤなど・・・食事でビタミンをしっかりとる
夏は、そうめんなどの冷たい麺であっさり済ませることが増え、栄養バランスが崩れがち。
栄養バランスの崩れはストレスの大きな原因です。
中でも、炭水化物中心の食生活で不足しがちなビタミンB1と、疲労回復に効果的なビタミンCを意識して取ることが大切です。
ビタミンB1は、豚肉やウナギに多く含まれます。
また、夏野菜ではビタミンCが豊富なゴーヤがおススメです。ゴーヤチャンプルなどを意識して食べるとよいでしょう。
対策3:人間関係に振り回されない、自分のペースを守る
飲み会などので人付き合いが増えがちな夏。
でも、その人間関係、あなたにとって本当に必要か、振り返ってみるのも大切です。
人付き合い、特に、普段合わない人や、義理でのお付き合いは、意外に強いストレス要因になります。
自分が疲れ切る前に、本当に必要な、楽しめる人間関係に絞り、ペースを守ることを心がけましょう。
夏は人々が開放的で活動的だからこそ、新しい出会いやチャンスに恵まれることも少なくありません。
そんなとき、ストレスでやる気を失っていては台無しですよね?正しいストレス対策で、夏を乗り切りましょう!
まとめ
- 夏は、高い気温や湿度の他、活動的になったり、人付き合いが増えたり、睡眠不足や栄養バランスが崩れたりなど、様々なストレス要因があります。
- 夏のストレスは、楽しいことや活発なことが要因になることも多く、自覚症状が無いままに溜まりやすいので、特に注意が必要です。
- 冷房を上手に活用した睡眠や、ビタミンを意識した食事、人間関係のペースを守ることが、ストレス対策につながります。
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